オススメ映画『キャロル』(2015)について

2019年3月17日

 
 
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映画『キャロル』解説

『太陽がいっぱい』などで知られるパトリシア・ハイスミスの小説の映画化。

1950年代、同性愛がまったく理解されていなかった時代に惹かれ合う女性同士の切なく苦しい恋愛を描く。

監督は『エデンより彼方に』のトッド・ヘインズ。

主演は『ブルージャスミン』のケイト・ブランシェットと、『ドラゴン・タトゥーの女』などのルーニー・マーラという豪華なキャスト。

原作となった小説『The Price of Salt』はクレア・モーガンという名前で1952年に発表されたが、これはパトリシア・ハイスミスのペンネーム出会ったことが90年代に入ってから公にされた。

名前を隠さなければいけないほど当時は同性愛は認められていなかったのだ。

 

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映画『キャロル』あらすじ

1950年代のニューヨークのデパートのおもちゃ売り場に美しい一人の女性キャロル(ケイト・ブランシェット)がやってくる。

女性店員のテレーズ(ルーニー・マーラ)は、キャロルのその美しさと美貌に一目惚れしてしまう。

テレーズはキャロルが忘れていった手袋を自宅に届け、それをきっかけに急速に親密な関係になってゆく。

キャロルは結婚し、子供もいたが、夫婦仲はうまくいっておらず、夫とは養育権もめぐって争っている真っ最中だった。

キャロルから親権を奪おうとする夫側は、テレーズとキャロルが密会していることを突き止め、それを裁判資料に提出しようとする・・・・

 

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映画『キャロル』キャスト

  • キャロル・エアード:ケイト・ブランシェット
  • テレーズ・ベリベット:ルーニー・マーラ
  • アビー・ゲルハルト:サラ・ポールソン
  • ハージ・エアード:カイル・チャンドラー –
  • リチャード:ジェイク・レイシー
  • トミー:コーリー・マイケル・スミス –
  • ニューヨーク・タイムズの記者:ジョン・マガロ – ダニー
  • ジュヌヴィエーヴ・キャントレル:キャリー・ブラウンスタイン

 

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映画『キャロル』スタッフ

  • 監督:トッド・ヘインズ
  • 脚本:フィリス・ナジー
  • 原作:パトリシア・ハイスミス『The Price of Salt
  • 製作:エリザベス・カールセン、スティーヴン・ウーリー、クリスティン・ヴェイコン
  • 製作総指揮:テッサ・ロス
  • 音楽:カーター・バーウェル
  • 撮影:エドワード・ラックマン
  • 配給:ワインスタイン・カンパニー(アメリカ)、ファントム・フィルム(日本)
  • 公開:2015年11月20日(アメリカ)、2016年2月11日(日本)
  • 上映時間:118分

 

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映画『キャロル』受賞等

  • 第68回カンヌ国際映画祭:女優賞(ルーニー・マーラ)
  • フランクフルト・ブックフェア:脚色賞
  • シカゴ国際映画祭:ゴールド・Q・ヒューゴ賞
  • インディペンデント・スピリット賞:撮影賞
  • フィルム・フェスト・ジェント:観客賞
  • キャメリメージ国際映画祭:ゴールデン・フロッグ賞、特別賞-衣装
  • ニューヨーク映画批評家協会賞:作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞
  • ボストン映画批評家協会賞:監督賞、撮影賞
  • ニューヨーク・オンライン映画批評家協会賞:助演女優賞
  • ロサンゼルス映画批評家協会賞:作曲賞、監督賞、撮影賞
  • トロント映画批評家協会賞:作品賞、監督賞
  • オンライン映画批評家協会賞:主演女優賞、助演女優賞、脚本賞

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映画『キャロル』を観た僕の感想(レビュー)

むずかしいことはよくわからないのだが、あの当時(50年代初頭)『同性愛』というのはまったく理解されておらず、そのことによっていろいろ辛い想いをした人が何人もいたのだろうということはわかる。

 

だいぶ理解は進んできたとはいえ、今だって決して完全に理解が進んでいるとは言い難い状況だ。

キャロルやテレーズが味わったような苦しみを今も抱えている人は大勢いるはずだ。

 

とにかくケイト・ブランシェットルーニー・マーラーという演技が素晴らしい!

ケイト・ブランシェットは前作の『ブルー・ジャスミン』でもセレブ妻を演じたが、同じセレブの役どころながら、こちらの作品では『ブル〜』とはまったく違う形で「だんだん崩壊してゆく女」を演じている。

 

だけど、どちらのキャラクターも状況はどんなに崩壊していっていたとしても、どこか「気品」のようなものが漂っているキャラだった。

それはやはりケイト・ブランシェットという人の本質的な部分なのだろう。

 

僕もどんなに芳しくない状況に追い込まれたとしても、誇り高く生きていきたいと思った。

「心に従って生きなければ人生は無意味よ! そんなの耐えられないわ!!」

____映画の中でキャロルはこう叫ぶシーンがある。

 

この気高さがいちばん重要なことだと僕は思った。

それは同性愛がどうとか、男や女だからどうとか、お金がある・なしがどうとかは関係ない。

 

背中に一本筋が通った生き方をしているかどうか?なのだ。

自分自身に嘘をつくことなく、自分をごまかさずに生きることは何よりも重要なことなのだ。

 

作り笑顔を浮かべて、幸せでもないのに幸せなフリをして生きることは、地獄以外の何ものでもないのだ。

そしてその自分の選んだ選択がたとえまわりに受け入れらないものだったとしても、何もそれを恥と思う必要はない。

 

自分に嘘をつき、自分の心をごまかして生きる方がよっぽど恥なのだ!

____僕はこの映画のキャロルを観ていて、そんなことを想った。

 

またこの映画は音楽も素晴らしい!

詩情あふれる物悲しいこの映画にぴったりの悲しくも美しい音楽にグッとくる人も多いはずだ。

 

最後のシーンと、最後のキャロルの笑顔はいったい何を意味するのだろうか?

これから二人はどうなってゆくのだろうか?

すべては語られることなく、静かに(そしてどこまでも気品高く)映画は終わる・・・

 
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