オススメ本・ロバート・キヨサキ著『金持ち父さんのこうして金持ちはもっと金持ちになる: 本当のフィナンシャル教育とは何か?』について
- 著者 ロバート・キヨサキ
- 出版社 筑摩書房
- 分類 実用書
- 出版日 2017/10/24
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目次
『金持ち父さんのこうして金持ちはもっと金持ちになる』とはどういう本なのか?
『金持ち父さん 貧乏父さん』で一躍有名になり、日本には熱狂的なファンの多いロバート・キヨサキが2017年に刊行した本。
『金持ち父さん〜』が世に発表され、一大センセーションを巻き起こしてからちょうど20年。
この20年間にロバート・キヨサキが語ってきたお金持ちになるためのエッセンスをギュッとまとめたような内容になっている。
特にキヨサキ氏はこの本の中で問題視しているのは「いい学校に行って、いい会社に就職して、一生懸命働いてお金を貯めて、家を買って、借金を返して、株式に長期投資をする」という多くの人が実践しているやり方についてだ。
キヨサキ氏はそうした考え方や生き方のことを『おとぎ話』と呼んでいる。
時代は大きく変わったのだ!
もう古き良き時代の考え方ではやっていけない時代になったということだ。
この経済の大変革期に生き残るためには『ファイナンシャル教育が必要だ!』とキヨサキ氏は説いている。
もしも本気で生き残りたいなら、我々もファイナンシャル教育を身につけよう。
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著者の紹介
ロバート・キヨサキ
20年前、ロバート・キヨサキは個人ファイナンス部門で最も売れた本、『金持ち父さん 貧乏父さん』を書いた。
この本は世界中の数百万人のお金に対する考え方に疑問を投げかけ、それを変えてきた。
ロバートは、その歯に衣着せぬ語り口と不適で勇敢な態度で、お金と投資についてこれまでとは異なる考え方を提示し、情熱的積極的なファイナンシャル教育の旗手として世界中に知られている。
※この書籍が刊行された当時に掲載されていたもの
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20年前、1997年を思い出してほしい。
株式市場は絶好調で求人はいくらでもあり、一番売れた本は1996年に出版された『となりの億万長者』だった。
『となりの億万長者』とは、「学校に行って仕事に就き、貯金をして借金をせず、いつまでも幸せに暮らす」というおとぎ話を追いかけた人々の物語だ。
1996年当時、金持ちになることは簡単だった。
ほとんど誰もが金持ちになれたのだ。
1997年、『金持ち父さん 貧乏父さん』が出版された。
それは『となりの億万長者』のコインの裏側とも言うべきものだった。
金持ち父さんは、安定した仕事に就く、貯金する、収入の範囲内で生活する、経済的な車に乗る、借金しない、株式に長期投資する、といったことは信じていなかった。
ちょうど同じような時期に2つのまったく異なるお金に関する本が出版されていたことも興味深い。
『となりの億万長者』は有名な本だ。
そしてあの本で書かれているお金に関する教えは、今まさにここ日本で再現されようとしているように僕の目には見える。
アベノミクスの影響で日経平均株価はついにバブル期の株価に迫ろうとしている。
「これからはもう自分で手で稼ぐ術を身につけなきゃいけない」という風が一瞬だけ吹いたけど、それはあっという間に消えて去った。
みんなサラリーマンを辞める気などさらさらない。
貯金をする人はますます増えた。
そして「株式市場に長期投資をしていれば、絶対に間違いない」と考える人が増えた。
まさに『となりの億万長者』で書かれている通りのことだ。
問題はそれが「タイタニックであるかもしれない」とことだ。
フランスの思想家ヴォルテールは言った。
「紙幣はいつか紙幣の持つ本来の価値に戻るだろう。すなわちゼロになるのだ」
米ドルが金に裏付けられている限り、紙幣を印刷することは簡単ではなかった。
米ドルが金の裏付けを失ってから紙幣の印刷が加速し、貯金する者は敗者となった。
今世紀最初の10年間に、世界は3つの暴落を経験した。
最初は2000年のドットコム暴落、次は2007年のサブプライム問題による不動産暴落、そして翌2008年の巨大銀行破綻による株式市場暴落だ。
市場暴落が起こるたびに、紙幣印刷機はフル稼働し、経済崩壊を防ぐべくさらに多くの紙幣を印刷した。
Q:1971年から2000年までの好景気は紙幣の印刷によるものだったのか?
A:そうだ。
Q:そして今、パーティーは終わったと。
A:そうだ。
Q:それでも政府はまだお金を印刷し続けているのか。紙幣を印刷すれば経済を救済できると思って?
A:そうだ。だから、貯蓄する者が負け組になるのだ。
今日、預金金利はゼロに近いかゼロ以下だ。
もう一度言うが、貯蓄する者は敗者なのだ。
皮肉にも、今の銀行にはお金がたぶついているのに、人々は貧しくなっていく。
理由はお金が毒だからだ。
お金が人々を貧しくしている。
お金のために働き、貯金する人は病気になってしまうのだ。
この一文は非常に重要なこと一文だと思う。
著者はアメリカで起こってることについて述べているが、これはまさに日本でも起こってることでもある。
ご存知のとおり、アベノミクスによる好景気は日銀の量的緩和によるところが大きかった。
去年も今年も輪転機はまわり続け、大量のお札が印刷された。
お札が大量に印刷されると何が起きるのか?
政府は「景気が回復する」と説明するだろうが、それはコインの表の話だけだ。
その裏ではどんな事態が進行しているのか?
そのことについてきちんと考えている日本人はいったいどれくらいいるのだろうか?
アル中にお酒を与えてはいけないのだ。
ニコチン中毒にたばこを与えてはいけないのだ。
与えると、カラダにはどんなダメージがあるのかについて考えてみよう。
著者がなぜここで「貯金する者は負ける」と言っているのか。
そのことについて考えると、だんだん見えてくるはずだ。
お金のために働く人が最も高い税金を払っている。
「金持ち父さんの教えその1」が、『金持ちはお金のために働かない』であるのもそれが理由だ。
プロの投資家が一番納税率が低いのだ。
私が強調したいのは、キャッシュフロー・クワドラントのEとSにいる人間が最も高い税金を払っているということだ。
Bクワドラントの人間は従業員を雇用することで税控除を受ける。
政府は人々に雇用を与える必要があるため、こういう措置を設けているのだ。
税金は従業員の給与から天引きされ、政府の金庫へと流れ込むルートがしっかりと確立されている。
だからこそ、政府はBクワドラントへの優遇措置として低税率を提供する。
私の場合、Iクワドラントでは共同住宅に投資することで税控除を受けている。
もし私が住居を提供しなければ政府がそれをしなければならず、納税者に多額の負担がかかるだろう。
政府は納税者に高い税金を払わせる代わりに、私のようなビジネスオーナーにインセンティブを与える。
つまり私は政府のパートナーなのだ。
これも非常に重要な一文だ。
税金について書かれている部分だ。
僕もリーマンだったけど、多くの労働者は税金を給料天引きという形で払っている。
勝手に源泉徴収されてしまうのだ。
当たり前すぎて、誰もそのことに疑問を持つ者はいない。
22歳で大学を卒業し、はじめて労働者となり、はじめて給料をもらったとき、僕は給料明細を見て勝手に徴収されてる税金の欄を見て、「なんだ、これは!?」と思った。
それで経理課の女性のところに行って、問い詰めたことがあった。
バカな話だ。
経理課の女の子を問い詰めてもお金が返ってくるわけでもないのに・・・
その時の彼女が僕に言ったひと言が忘れらない。
「そういう仕組みになってるんだから、仕方ないじゃない!」
今にして思えば、あの辺りから僕の旅がはじまったような気がする。
でもほとんどの労働者はそのことに疑問を持つことなく仕事をしていることだろう。
あまりにも当たり前すぎて、不感症になっているのだ。
でも僕はここで著者が言ってる意味がとてもよくわかる。
この世で税金面で最も割りを食っているのは給与所得者だ。
経営者や投資家は最も税金面で最も優遇されてる存在だ。
それは経営者や投資家は事業を生み出し、雇用を生み出し、生産しているからだ。
つまり、資本家なわけだ。
資本主義は資本にやさしい制度設計になっている。
その代わり、労働者には冷たい制度設計になっているのだ。
バーゲンが嫌いな人はいない。
買い物に良いのは欲しいものがセールになっている時だということは誰もが知っている。
だが残念なことに、ほとんどの人は派手な車、新しい服、宝石など、自分を貧しくするような買い物をしてしまう。
金持ちは自分を金持ちにしてくれるものを安く買う。
株式市場が暴落するのを待って良い株を安く買う。
暴落の時を待ち構えているおかげで、破格の値段で不動産が買えるのだ。
金持ちは長期投資や分散投資、様々なものに少額投資するようなことはしない。
他人が勧めるものを買うこともない。
ウォーレン・バフェットは分散投資についてこう語っている。
「分散投資は無知を覆い隠す手段だ。自分が何をやっているか分かっていれば、そんな必要はない」
投資信託の問題点は、それが分散投資であることだ。
ETFやREITも同様だ。
こうした分散投資商品は『となりの億万長者』向けに作られたものだ。
残念ながら、分散投資は今世紀はじめの3つの暴落のような破壊的暴落からはあなたを守ってくれない。
Iクワドラントの本当の投資家になるためには「選別」の方法を学ばなければならない。
これも非常に重要な文章だ。
今、巷でもてはやされている投資法はここで書かれていることと真逆のやり方を推奨しているものが多い。
つまり『となりの億万長者』的な投資法だ。
それは投資信託をドル・コスト平均法で毎月ちょっとずっと買い増していて、長期・分散投資してゆくというやり方だ。
僕はこれについて前から疑問に思っていた。
中には「それをやっていれば、絶対に間違いない!」と強く強く思い込んでいる人もいる。
でも果たして本当にそのやり方はうまくいくだろうか?
定年退職を迎えることにそのやり方で本当に富は膨らんでいるだろうか?
少なくとも言えることは、それはお金持ちが好むやり方ではない。
お金持ちはどうやってお金持ちになっていったのかと言えば、ここで著者が語っている通りのやり方でお金持ちになっていった。
そのお金持ちのやり方と真逆のやり方をして、どうしてお金持ちになれるだろう?
毎月一定金額を買ってゆくということは、『高い値段のもの』も含まれているということだ。
もちろん、長期でやっていけば安い値段のものも買えるかもしれない。
それらをブレンドしてかき混ぜ、カクテルにしてしまえば最終的にはいいものが出来上がるかもしれない。
しかし、本当においしいカクテルが出来上がるかどうかは誰にもわからないのである。
もしかしたら割合が「高く買ったもの」の方が多い・・・という事態になってしまうかもしれない。
投資の基本原則は今も昔も『安く買って、高く売れ!』である。
その投資の基本原則に反するようなやり方で、大きな富を構築できるとは僕にはとても思えない。
うまくいけばトントンか、「負けなかったね」程度で終わるかもしれない。
しかし、代打逆転サヨナラ満塁ホームランは打つことはできないだろう。
つまり、この方式を採用した人は向こう30年、40年・・・ずっと労働者にい続けなきゃいけないということだ。
ぜひみなさんも読んでみてください!
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